第10回 ファーストプレイ
ファーストプレイと言っても一塁手のプレイの事ではありません。『打球処理直後の内野手の最初のプレイ』の事をこう呼びます。例えば、サードゴロを捕った(=打球処理した)三塁手が一塁に送球したら、これがファーストプレイですし、走者一・二塁でショートゴロ、これを捕った(=打球処理した)遊撃手が三塁に投げるのもファーストプレイです。
一方、それ以外のプレイを「ラストプレイ」と呼んでいる本を見たこともありますが、一般的な用語かどうかはちょっと怪しい気がします。私の知る限りでは「その他のプレイ」とか「その他の場合」と呼ぶ場合の方が多いようです。例えば、三遊間を抜けたヒットを捕った左翼手(=内野手ではない)が内野に返球するのはファーストプレイではありませんし、走者一塁でサードゴロを捕った(=打球処理した)三塁手が二塁に送球するのはファーストプレイですが、それを捕った(=打球処理ではない)二塁手が一塁に送球するのはファーストプレイではありません。
さて、ファーストプレイかどうかがどんな意味があるかという事ですが、これは悪送球などでボールデッドになった時に、走者がどこまで進塁できるかに関係してきます。よくあるテイク2ベースのケースでは、
ファーストプレイの場合=投手の投球当時にいた塁から2個
その他の場合=悪送球を投げた瞬間にいた塁から2個
という違いがあります。例えば・・・、
・走者一塁でヒットエンドラン(投球と同時に走者はスタート)、
・打球はボテボテのサードゴロ
・捕球した三塁手が一塁に悪送球でボールデッド
・三塁手が投げた時には一塁走者は既に二塁に達していた
という場面では、これは「ファーストプレイ」ですから、投球当時にいた塁から2個、つまり一塁走者は一塁から2個で三塁まで、打者走者は本塁から2個で二塁まで進塁することになるわけです。
一方、その他のプレイの場合、例えば・・・
・走者一塁
・打球はボテボテのサードゴロ
・捕球した三塁手が二塁に送球したがセーフ
・二塁手が一塁に投げた送球が悪送球となりボールデッド
という場面では、一塁走者は二塁から2個進塁で本塁まで(得点)、打者走者は二塁手が投げた時に一塁に達していなければ本塁から2個進塁で二塁まで、一塁に達していれば一塁から2個で三塁まで進塁という事になります。
補足的な話ですが、ファーストプレイに関しては、私が見る限り少年野球ではルールがかなりナイガシロにされているプレイがあるように思います。それは、内野手が打球をはじいた場合の扱いです。
内野手が打球をはじいた場合・・・
(1)リーチが届く範囲内(=ワンステップで拾える範囲内)ならファーストプレイ
(2)ツーステップ以上でないと拾えない範囲ならファーストプレイではない
という解釈で運用されています(2003年以前は日本のプロ野球は違う解釈で(1)でもファーストプレイでないとしていましたが、現在では、日本のプロ野球、アマチュア、アメリカのメジャーリーグすべてが同じ解釈で運用されています)。にも関わらず、(2)でボールデッドになった時に、走者の与えられる塁が足りない場面をよく見かけます。打球をはじき、その後あわてて悪送球してボールデッドというのは少年野球ではかなり頻繁にあるプレイですので、少し注意して見ていて下さい。走者の進塁に関して間違った処置がなされているケースにお目にかかる事があると思います。
---2006.10.25---
◆訂正(必ず読んで下さい)
内野手が打球をはじいた場合については、2004年の段階で一度上記のようになりましたが、翌2005年に再度変更があり、内野手が打球をはじき、それを拾った場合には、その場所(距離)に関係なく、すべてファーストプレイとして扱われる事になっていますので訂正致します。
日本のプロ側が米国メジャーリーグの複数の審判に確認したところ、そのように運用されているとの回答を得たことから、それに合わせてプロ側が解釈を変更し、アマ側もワンステップとはどこまでかというような煩雑さを避ける目的もあり、同様にすべてファーストプレイとして扱うという解釈に変更したという経緯のようです。
筆者が情報収集を怠り、勉強不足だったために危うく皆さんに間違ったルールを植え付けるところでした。申し訳ありませんでした。と同時に、情報を下さった皆様、有難うございました。今後とも宜しくお願い致します。
---2006.11.03---